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メディア亡国

10月12日

朝小国を出て、北海道の保育問題研究会(保問研)の全道大会に参加のために新潟・千歳経由で帯広へ。帯広は通過することはあっても、訪問はほぼ初めてだった。

まずメインゲストである山田真理子氏(九州大谷短大教授・幼児教育)の講演を聞いたのだが、それがとてもよかった。私がずっと考えていたこと、感じていたことを、学問的にもはっきりと確認させていただいたような気がする。

ということで、今日はそれを簡単に紹介させていただくことにする。
話の中心は、テレビ、ゲーム、ケータイがこどもにどれほど具体的に悪影響を与えているか、、、という話なのだが、私が共感した部分・驚愕した部分をいくつか紹介してみよう。

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☆ 若いおかあさん、授乳時また離乳食時にテレビがついている家は7割。それはよくないよという教育の成果で、テレビは4割に減ったが残りの3割は片手でケータイメールを(苦笑)。これ
では成果なし。

☆ 今多くのこどもたちが持っているゲーム機、そのほとんどは破壊体験の繰り返し、ゲームのリアリティーが高まるほどその体験にこどもは慣れる。感情が動かずに破壊体験ができるこどもたち、殴っても殴り返されず、相手が倒れても自分の手は痛くない、、そんな体験でどのような人間が育つのか人体実験中。世界中で日本ほどゲームづけのこどもたちはいない。

☆ 幼児期にメディアをコントロール(1日30分よ、とか)されたこともたちを追跡すると、
「生活リズム」「勉強」「対人関係」「自尊感情(生きていて良かった)」に影響が大

☆ ケータイ中毒の中学生
中学生の6割以上、高校生は98%がケータイ所持
メールが来ると返信しなくては仲間はずれにされるので、必死で返信をする。夜中でもケータイを手放さないで寝る子もいるとか。→不眠症・うつ病になる子も・
50歳以上の人はケータイは電話だと思っている(笑)が、電話なんかではない、インターネット端末、超高機能の個人拡張ツールである
ネット被害が低学年ほど多発している。ただそのことを親には絶対言わない。(いうと取り上げられるから)

2007年ケータイ実態調査中学生
知らない人からメールが来た 60%
チェーンメールが来た(10人以上に出さないと殺しますとか) 66%
サイトで知り合った人にあった 5%
脅し・いじめされた 5%
ワンクリック詐欺 (払った) 0・4%

☆ インターネットをこども部屋に入れるというのは、子ども部屋に2万冊のエロ本を置くようなもの。
 ☆ 今年年末に任天堂からDSiという新型ゲームが発売されることが発表されたが、これはこどもにとって超危険なもの その正体は →

これまでのゲーム機はインターネットと繋がることはなかった(少なかった)が、今度のものは、日本中のマクドナルド、家電量販店などにいれば、無料でインターネットに誰でも繋がり、オンラインゲームが誰でもできるというもの。
まさにゲーム好きの人にはこたえられないものだろうが、これは日本中がネットカフェ状態になるということ。

☆ ビルゲイツも、子供には1日30分しかゲームをさせないとのこと

(ここからは武)
ほかにももっと恐ろしいことも含め、まだまだあるが紹介はこのくらいにしよう。 
もちろん私はゲームやインターネットを否定するものではないが、こどもとゲーム、こどもとインターネット、こどもとケータイ、そのことを深く憂慮する。

フォルケに参加する人が、皆このような経路をたどってくるわけではもちろんないが、テレビが一般化して50年、ファミコンが出て25年、ケータイはまたその半分で12年ほど、その影響がここにないとはいえない。
ひきこもり世代という言い方をするとすれば、ファミコンが出た時に10歳だったこどもが今35歳、直接的な証明はできないとしても、関係あり、とする考えのほうが説得力があると思う。

これから10年後20年後の日本を考え、さらに進化していくこれらのものが、こどもたちのこころと体をどれだけ傷つけていくのかを想像すると、ただ成り行きを見ているだけではいけないと強く思う。

13日

12日には私の講座、13日は午前中分科会「音楽」にでて札幌へ。帯広のみなさん、本当にお世話になりました。ありがとうございました。札幌では長男に久しぶりに会い食事。北海道は暖かい。

14日

新潟経由でフォルケに戻り、夜は合唱サークル「ららら」の練習。新しい参加者や久し振りの人を含め、これまで最高の16名参加。
by oguni-folke | 2008-10-15 11:16
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