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名古屋の会(おおざっぱな)報告1

11月6日

フォルケ再開
紅葉は最後の輝き
あとひと風吹けば、すっかり冬の装いか

名古屋の会の報告1

開会セレモニーに、与野党双方から、若手の国会議員さんが5人もこられていたのにはちょっとびっくり。主宰者側にこちら方面にも力を持つかたがおられるのだろう。また、この問題への行政側の関心の高さも多少は感じられた。
考えてみれば確かに、政治的にも動いてもらわねばならないことが多い。

基調講演は、精神科医の方の講演で、「社会不安障害とひきこもり」 

大雑把にまとめれば、「社会不安障害」とは、最近わかってきたことだが、
誰でも人前で話すときには緊張をするものだが、それだけではなく、たとえばコンビニでお金を払うときなどにも過度に緊張が高まり、手が震えたり汗をかいたりしてしまうような状態を指し、アメリカでは、13%くらいのひとが生涯のうちには、こういった状態を経験するとか。

ひきこもりの人たちの中には、この症状の人もかなり含まれるのではないか。それには行動認知療法などの心理療法や、薬でかなり状態は良くなるのだという。

その後の中垣内先生の報告とあわせ、一日目の学びの中心は、心理療法と薬を上手に使うことで、ひきこもりの人たちの状態を、かなり良くすることができるのではないか、、ということだったように思う。

私の少ない経験の中でも、そういった症状(状態)を持つ人と接する事は多いので、確かにこれは希望の方向のひとつなのかも知れない。

もちろん、完全なる解決策ではないばかりか、薬には副作用など弊害もあるし、心理療法も、うまく当てはまらないケースも多いと聞くので、どちらにしても、慎重に進める必要はある。

親の会や支援者の方たちは、比較的この「良心的な精神科医」の指し示す方向を支持し、翌日参加した当事者の会のメンバーの中には、それには懐疑的な人もいて、当然ながら温度差があると感じた。

2日目の当事者の集まりでは、長くひきこもっていた人や心の病気を抱えながら歩んでいる、またそういった人たちの会を運営している人たちの生の声を聞けてよかった。

中でも、今53歳(私より年長!)で25年ひきこもっていた人の話は印象的だった。
それまでは悶々と自己否定をして50年を生きてきたのだが、自分が実は発達障がいであったのでは、と3年前に知ったときから、状態はプラスの方向に向かったとのこと。その自分に素直に向き合い、自分を受け入れられたのだという。

ひきこもりの方の支援ということでは、フォルケとして、どういった形であることがベターなのか、いろいろと考えさせられた2日間だった。

内容的には課題もあるとはいえ、こういった会が全国規模でもたれることは非常に意味深いことで、100万人もいるのではという、全国で引きこもっている人たちが、1人でも多く、こういった輪の中に入ることができれば、どんなに良いだろうかと思った。
by oguni-folke | 2006-11-06 23:22
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