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雅子さんのこと

 独立学園の鈴木先生ご夫妻や桝本先生ご一家のように、私の人生の中で特別に大切な、忘れられない人かいる。それはその人とお交わりをした長さではなく、あえて言えば深さなのだろう。

 その一人がノルウェーのオスロで出会った福田雅子さん。(2004年夏ご逝去)
私というより、私たち家族にとって忘れられない人だ。私たち家族のノルウェー滞在を、物心両面で支えてくださった。雅子さんのオスロの家には、いつもご家族以外の誰かがいたような気がする。たいていは日本から来ている若い人たち。「雅子さんの家」は、遠い異国でのオアシスのような場所だった。

 1997年の夏、家族5人でノルウェーでの暮らしが始まった時には、最初の2週間は雅子さんの家にすっかり居候し、その後も休みのたびに、雅子さんの家で過ごさせていただいた。98年の元旦の0時には、オスロの町が見渡せる丘の上で、子どもたちとみんなで花火をして新年を祝った。ノルウェーの話、遠くから見る日本の話、聖書の話、、、色々な話を聞かせていただいた。オスロのあちこちへも案内してくださり、両家族みんなで、川で泳いだこともあった。(首都オスロの町の中で泳げる、というのもすごいことだ。)私のフォルケホイスコーレの卒業式(日本の卒業式とは全く異質のパーティだが)には私に内緒で、オスロから車を飛ばしてかけつけてくださった。決してうまくはなかったけれど、娘さんのゆきちゃんとヴァイオリンを弾いてる姿も思いだす。(ゆきちゃんは雅子さんの事故に立会い、たぶんそれもきっかけとなって、今は医師への道を歩いているという。)

 小国フォルケホイスコーレのスタート時には、貴重なアドバイスだけではなく、この山奥へも4回ほど足を運ばれ、私たち家族と楽しい時間を過ごした。
 その雅子さん、夫のアンフィンさんファミリーが日本のつくばに住んでいたときに、通っていたのが土浦めぐみ教会。この教会の話を時々うかがうことがあった。この土日私が訪問したのが、このめぐみ教会。とうとう雅子さんのお話の中の教会を訪問する日が来たのだった。

 土曜日は小学生中心の「わくわくキッズ」でお話、日曜日は中高生中心の「ティーンズ礼拝」でもお話をさせていただいた。
「雅子さん、とうとうきましたよ」朝の大人の礼拝を待つあいだ、私は天国の雅子さんに語りかけていた。
今回のめぐみ教会訪問は、雅子さんが計画してくださったような気がしてならない。やがて天国で雅子さんにお会いする時には、めぐみ教会の話もたくさんしようと思っている。

つづく
by oguni-folke | 2011-02-07 11:00
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