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ひめゆり

16日

2名のフォルケ生と、それぞれのお母さんなど6名で、映画ひめゆりを観る。山形市のフォーラムで。
今回も昨年に引き続き、フリースペース「ぷらっとホーム」の主催。

共同代表の松井さん、滝口さんとも会うことができた。また今回は上映の前に、この映画の監督である柴田さんのご挨拶があり、その若さと、語られる一言ひとことが心に残った。

普通、テレビのドキュメントを撮る場合でも、時間的な制約もあり、ある程度のシナリオを持って撮影やインタビューにのぞむのだという。しかし、ひめゆりでは13年間にわたって撮影が行われており、一切の先入観や作りごとをしないで製作をしていったのだと言う。

映画は、タイトルでわかるとおり、沖縄のひめゆり部隊で生き残った人たちの証言が中心で、その合間に今の沖縄や、米軍が撮影した戦争の様子などが織り交ぜられている。現地を訪れて、その場でかたっていただいていて、その内容の重さと深さ、息を呑むような現実の前に、全編2時間10分という長さをまったく感じさせない。

ひめゆり部隊は、当時の沖縄師範(教員養成)の女子部の学生が中心で、年令は16歳から20歳。ちょうど私の母が、当時群馬師範の女子部にいて、沖縄戦のころ16歳、語られる方たちと若いころの母が重なった。

ちょうど64年前の今日(17日)あたりに、いよいよ米軍の攻撃が迫り、それぞれの病院(といっても設備はなく、穴の中の粗末なもの)が維持できなくなり、ひめゆりの学生たちはその任務から突然解放される。

しかし、帰れといわれても、家に帰るすべも道もなく、結局南端に追い詰められてその多くは亡くなるのだが、
その突然の命令の後、彼女たちはそれぞれに母を思い出し、泣きながら「ふるさと」を歌ったのだという。

今の日本を生きる私たちが、一度は見ておかねばならない、聞いておかねばならない現実がそこにある。
フォーラムで日曜まで上映中、木、土は朝10時から、水、金、日は夜8時45分から。
いつか小国でも上映会ができたらいいなと思う。

ぷらっとホームのみなさん、ありがとう。ともすれば何気なく生きていることの多い私たちの「いま」に、エネルギーをいただいたような気がします。
by oguni-folke | 2009-06-17 06:32
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