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プラットホーム

 雨の雲が切れれば夏の日差しが照りつける高崎線吹上駅、実家に近いこの駅の、昼過ぎの閑散としたプラットホームを、時折電車が発着するが駅員の姿はない。

 2、3メートル先を轟音とともに通過列車が走り抜ける。それでもホームには駅員さんの姿は、ない。死がこんなに身近にある場所なのに。見慣れてしまった風景だけれど、いつからだろう、プラットホームから駅員さんの姿が消えたのは。(モニターで見ているのかもしれないが)

 関西では妊娠中の女性が倒れて電車と接触し、胎児と共に亡くなった。上京するたびに田舎者は驚くが、人身事故は日常のようにどこかで起こっている。視覚障がい者の転落事故は報道されないが、減っているのだろうか。

 めったに車も通らない山間の小さな道の工事でも、2人も交通整理のスタッフがいたりするのに、このアンバランス。結局はおかね、お金で動いている企業の論理、この国の貧しさを象徴している。 ホームに一人でいいから誰かがいれば、気分の悪そうな人、転落しそうな障がい者、老人、こどもに、目とこころを配ることができるのではないか。

新大久保の駅に、とうとうホームドアがついた。これがあればあの事故は防げた。設置は遅すぎたがこれは評価できる。
by oguni-folke | 2014-07-13 05:38
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