生きる 水野 源三
神さまの
大きなみ手の中で
かたつむりは
かたつむりらしく歩み
蛍草は
蛍草らしく咲き
あまがえるは
あまがえるらしく鳴き
神さまの
大きなみ手の中で
私は
私らしく生きる
***
この詩の作者、水野源三さんが亡くなって、この2月でちょうど30年
瞬きで綴られたたくさんの詩の中で、
この詩も私たちの心の中で、今もみずみずしく生き続けている
「あァーそうだった。私らしくでいいんだったなあ」と自らにうなずくことで、何度助けられたことか。
一般の会では紹介しないのだが、先日地元長野の歌の会で水野さんの紹介をしたところ、
「私、ご近所です!」と言うかたがいて、なんだか嬉しくなった。
私が水野さんの詩と出会ってもう40年になる。
今日も、私らしく生きられたらいい。大きなみ手のなかで。