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恩師を訪ねる

12月24日

これまでお世話になった先生はたくさんいますが、私にとっての恩師をただ一人選べと言われたら、もちろんこの人しかいません。間もなく91歳になる、その桝本華子先生を川崎に訪ねました。

1968年の秋、14歳だった私ははじめて、山形県小国町の山奥にあるキリスト教独立学園を訪ねました。雪国の自然の美しさと、とうてい学校とは思えないぼろ校舎にすっかり一目ぼれをしてしまって、その学校で3年間を過ごすことになるのですが、そこで、音楽の先生だった(なんと60年間も)桝本華子先生に出会わなければ、今頃私は全く別の人生を送っていたことは間違いありません。

 華子先生の音楽の授業はほとんどが合唱でした。華子ワールドにすっぽりと取り込まれてしまったわたしたち高校生は、知らず知らずのうちに歌の楽しさを知り、音楽の深さや素晴らしさ感じとっていきます。
私もその一人でした。

 その華子先生に「武さんは作曲に進んだらいいわよ」と言われて、その気になってしまった17歳の私が、何も知らないまま音楽の世界に飛び込んだのはすでにここにも記しましたが、それから40年がたって、結果的にはその一言が今の私につながっています。胸を張れる生き方は何一つできなかった40年でしたが、それでもいくつかは生まれた、私の歌の源泉がここにあります。

 フォルケの創立にも大きな応援をしてくださっています。牛小屋を改造して作った建物(シオンの家)に、何度も足を運んでくださいました。

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 今日訪ねた華子先生は闘病中ですが、思ったよりお元気そうで、2時間以上もいろいろとお話をしました。華子先生の前で、私は少年に戻ります。思い出の歌たちもたくさん歌いました。俳句や詩も先生は書かれるので、数少ないですが、華子詞、私曲、という歌もあります。それも、、。

大切な話もしました。最新の作品も聴いていただきました。

いいクリスマスイブでした。生涯、きっと忘れることのない一日になりました。
by oguni-folke | 2011-12-24 23:33
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