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もの忘れ稲荷

 町の和菓子屋の隣に小さな稲荷があり、もの忘れにご利益(りやく)があるということで繁盛し、今は大きな神社の隣に移ったという話を聞いた。

 ものをなくしたときに、その稲荷におまいりするとすぐに出てくるのだという。10万円をなくした人が拝んだあとに、すぐに出てきたのだとか。私がものをなくすことをよく知っている地元の友人に「武さんも拝んだらいいよ。」と薦められて苦笑した。

 そんなこともあって、「そうだ、今日は朝の配達のときに、その稲荷のあったところを探してみよう。」と思ったのが失敗の始まりだった。

 和菓子屋さんの隣のAさん宅に牛乳を届け、Bさん宅へも届け、そこで稲荷のことを思い出した私は、今しがた2軒に配ったことをすっかり忘れてしまった。そしてなんと、再び私はAさん宅へ向かったのだ。見るとそこには牛乳がおいてある。(あたりまえ、さっき配った)

「あれ、おばちゃん前回の牛乳を家に入れ忘れたんだな、しょうがないなあ」
と、そこにあった牛乳を回収して、新しいものを置き車へ戻る。ふと見ると回収したビンの日付が新しい。(これもあたりまえ・笑)
「変だなあ」まだ気づかない私。

からだに染み付いているので、何も考えずいつものようにBさん宅へ。

「牛乳でーす!」
「あれ?おまえ、今来たぜ?」
「、、、、?」

そこですべてがわかった。愕然とした。なんたること!いよいよ私も、、、。
しょうがないのは、おばちゃんではなくて私のほうだったのだ。

それにしても、もの忘れ稲荷の効果はさすがに絶大であった。




と思いたい、、、
by oguni-folke | 2011-06-18 08:23
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